京都の段ボール屋ブログ

段ボール緩衝材

Staff ブログ

私の貼り箱修行は今日も続いており、いろんな工程を経て着々と出荷までの道のりを進んでいます。

が、今日は少し足元に戻って、段ボールのお話です。

写真は、只今試作中のもの。箱は貼り箱で考えていますが、中の緩衝材は段ボールで作ったもの。段ボールというと、今は段ボール箱のイメージが強いと思いますが、実は緩衝材として段ボールは発明されたと言われています。

1856年の英国で、E.C.ヒアリーとE.E.アレンがシルクハットの内側に通気とクッションを兼ね備えた素材として特許を取得したことがきっかけのようです。

左の写真が段ボールの段の部分。右の写真はいわゆるプチプチの大きめのもの。時代とともに緩衝材もあらゆる種類のものが出てきていますが、最初は英国のシルクハットの中に入っていたものだったなんて、なんとも粋な段ボール(^^

本格的に包装資材として使われだしたのは、 1871年。米国で初めてA.Lジョーンズが紙に段をつけただけの《繰りっ放し》の特許を取得し、藁やおがくずの代わりにガラス瓶などの緩衝材として使われたのが始まりだそうです。

それから約150年、いろんなものが原型がなくなるくらい変化し続ける世の中で、いまだ大きな変化もなく使われ続けている段ボール。これは開発が遅れているのではなく、当初発明された時点で百年以上先にも通用する代物だったといえるのではないでしょうか。